伊賀の石場建ての家(6)環境負荷の低い石場建ての家

  さて、伊賀の石場建ての家は、その名の通り石場建てだ。その石をどう据えるか、柱との取り合いはどうするのか等々、Shigezo氏は何枚も図面を描き、その度ごとに我々職人と打ち合わせて、連日頭を悩ませ続け、そしてとうとう仕様が決まって、本工事に入る運びとなる。 Shigezo氏のWebサイトはこちら→シンプルな杉の家     石場建てにする理由   さて、これ... Read More

小さく住む家Web内覧会(3)リビングと就寝スペース

内覧会続編、リビングから。   ウッドデッキに面したダイニング・リビングスペース。 ここは5畳大の広さ。天井が高くなった部分にはロフトが乗る。 いつも使う可動式の棚。     キッチンは、考えに考えた末の、超シンプルなカタチ。 いかにコストを掛けず、しかし使い勝手よく、カッコよく作れるか。 実際は、結構コストが掛かった。 物が片付くよう棚も配置。見せる収納が基本... Read More

小さく住む家Web内覧会(2)玄関ホールとサニタリールーム

    では、内部の説明をしよう。 玄関を入ると、そこは、こぢんまりとした玄関ホール。   ちなみに、この家の内装は、杉板と漆喰。木製建具は全て古建具を再利用している。 通常土間になるところは、水に強い杉の赤身板張り。   そして正面のガラス戸を開けると、サニタリールームだ。 shigezo氏が、狭いスペースながらも、トイレ・洗濯・洗面・脱衣スペースを上... Read More

伊賀の石場建ての家(2)そこはまるでリゾート

この家の建築準備が始まったのは、昨年、2017年7月のことだ。 場所は、伊賀のとある山間部。 周りを雑木林に取り囲まれ、とても自然豊かな環境である。 我々が行った時には、すでに集落の奥の山が造成され、いつでも建てられるように、平地が出来上がっていた。   10時の休憩場所を作ると、そこはまるでリゾート。     すぐ横には小さな池というか沼があり、そこにはモリアオ... Read More

古民家を購入するに当たって

今リフォームしている海の見える家は、お客様が中古住宅で購入されたものだ。 購入前には、私が天井裏と床下を確認して、雨漏りや老朽化、シロアリなどをチェックした上で、お客様にご購入いただいた。この家は、前の住まい手が手を入れてくれてあったので、痛みも少なく、水周りもしっかり直してあった。 一般に中古住宅、特に古民家は、お得に購入できることが多い。しかし下水が繋がってなかったりなど、そのまま住め... Read More

ラフターズカフェ制作日誌(8)IKEA探訪

1月のとある寒い日。 オーナーがお店の家具をIKEAに買いに行くというので、IKEAがどういうところか興味のあった我々は、同行することにした。 スノーボーダー坂下の軽バンを片付け、オーナー(兄)と私が乗り込み、3人で出発だ。     やって来たIKEAは、愛知県長久手市。 結構遠い。ちょっと行こうかという距離ではない。   我々がやって来たのは、平日・しかも雪が舞い... Read More

海が見える山の家リフォーム(2)チムニー設置完了

チムニー設置の続き     大工が作った四角いチムニーの周りに、ガルバリウム板金が貼られ、その上に煙突が取り付けられた。       簡単に書いているが、このチムニーと瓦の雨仕舞いは難しい。 板金を2重に入れ、万が一の雨漏りにも備えて作ってあるが、古くなって瓦がズレてきた時などは注意が必要である。       ... Read More

ラフターズカフェ製作日誌(7)お正月に漆喰を塗るのだ

内壁下地が出来上がった年末、ヒゲの左官K山氏がやってきた。 皆が休んでいる年末年始、正月休みもせずに左官工事に入るのだ。 そう、彼は現場を円滑に進める為なら、正月だろうと例え夜中になろうとも、家に帰らず仕事をする。 決して威張らず欲張らず、予算が足りなければ僕の分を使ってくれと差し出し、西に困った人があれば助けに行き、東に病気の人があれば行って励ます、そんな宮沢賢治のような左官職人である。 今回... Read More

ラフターズカフェ制作日誌(5)店の顔を作る

着々と造作工事が進む、ラフターズカフェ。 まずは、取り壊してしまったお店の入り口を作る。   外観のデザインは、FIX窓一枚と、開き戸だけのシンプルなもの。 窓ガラスは、大きいので、8mm厚のガラスを入れる。   外壁は、ヒゲの左官ことK山氏によってモルタルが塗られる。 仕上げは、漆喰になるか、何か塗装をするのかは、この時点では未確定だ。   扉は、以前の入り口を... Read More

小さく住む家㉑大地を壁に 実地編

美杉から現場に戻った我々は、早速壁を塗る準備に取り掛かる。   今回塗る壁は、こちら、スモールハウスの正面壁。 数日前に、下地モルタルを施工済みだ。   現場で待機していた弟子の桝屋、スノーボーダー坂下と合流し、K山左官を含めた4人で壁塗りの準備を始める。 まずは、朔で拾ってきた陶器のカケラを、ハンマーでさらに細かく砕く。   それらを土に混ぜ込み、一緒に壁に塗り... Read More

ラフターズカフェ製作日誌(4)笑顔が集うお店に

解体が終わって、いよいよ内装工事。 ここでの大工工事は、スノーボーダー坂下と、大工5年目桝屋のコンビを中心に進める。 今回の工事では、オーナーとともに器具付けや水道工事も自分達でやってしまうことにした。 ホームセンターで材料は揃うので、それを買って取り付ける。 車で1分程度のところにコメリがあるので、なんとも便利な現場である。   さて、このお店の名前、ラフターズカフェについて、説明... Read More

ラフターズカフェ製作日誌(1)カフェ作り始まる、の巻

鈴鹿市内で、カフェ作りのお手伝いをしている。 その様子を少しづつお知らせしよう。     場所は、市街地にある某テナントビルの1階。14坪ほどある店内は、以前は居酒屋さんだったらしく、カウンターに、畳敷きの座敷席。     厨房は、設備機器も何もないが、ステンレスが張られ、棚などの什器、換気扇などが残されている。   このままでも使えなくは... Read More

小さく住む家⑫内装編

内装工事は、どんどん進む。 断熱材を入れたら、杉板を貼る。狭い面積だが、板を張るのは結構手間暇のかかる仕事だ。 お施主様たっての希望の丸い窓も、綺麗に収まった。   ここは、間仕切り壁なのだが、急遽予定を変更して、漆喰を塗ること。 この壁が白くなることで、部屋の印象が随分と変わる。 さらに、上部には換気用の開口部を、これまた急遽開ける。 ここを開けることにより、室内の空気が循環、... Read More

小さく住む家⑩玄関扉が付く

外回りのサッシが付き、そしてようやく玄関扉の番だ。 そう、お施主さんに以前磨いてもらったあの古建具である。   サイズを少し直し、ガラスはペアガラスに入れ替え。   真鍮メッキのドアノブを取り付ければ、まるでアンティークの扉のようだ。     さあ、戸締りができるようになったので、中の造作工事を進めよう。       ... Read More

スモールな珈琲店を作れ(1)4畳半の佇まい

注)この話は2015年秋のことである     さて、久々のスモールハウス、新シリーズ。   今度の依頼は、「小さなお店を作りたい!」というもの。待ってましたとばかりに設計にかかるが、スモールなのは、建物だけでなく予算も同じ。設計に長い時間を掛けるわけにはいかない。 更には、数週間後にはお店をオープンしたいって!? ほぼ突貫工事だが、小さいから出来るだろう、ということで... Read More