まず前提として、木神楽で主に施工している地域は三重県の北中部だ。この地域で主に見られるのはヤマトシロアリなので、ここで述べるのは主にヤマトシロアリ対策となる。
ヤマトシロアリの食害の特徴は、湿気った、密閉された床下の土から蟻道で這い上がってきて、木材を食べる。樹種によって被害は大きく変わる。ここでは薬剤に頼らずに出来る対策を述べよう。
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新築時のシロアリ対策について
木神楽の新築では、薬剤は使っていない。薬は使いたくないから、使わなくて済むなら使わないのだ。しかし無策というわけではない。とっている対策としては、
1、シロアリが食べにくい木材を使う
2、食べられにくい環境を作る
3、点検し易い構造にする
ということ。
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1、シロアリが食べにくい木材を使う
うちで使うのは、基本的には国産材である桧や杉だ。これらはシロアリには食べられにくい材料である。反面、外材である米松やホワイトウッドは特に蟻害を受け易い。国産材であれば、松が食べられ易い材料である。
2、食べられにくい環境を作る
シロアリは、光と風、乾燥を嫌うようだ。床下はどうしても暗くジメジメしがちだが、なるべく光と風を通し、乾燥するような構造にすること。もしくはシロアリが這い上がってこれないような構造を作るかだ。
3、点検しやすい構造とする
これは結構大事だ。ちゃんと目視できるように点検口を設ける、スペースを作っておく、そして定期的に点検をする、ということである。
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石場建ての新築の場合
構造上自然とそうなるが、なるべく床下に光と風が通るようにすることを気を付ける。しかし、どうしても土に近いところに柱や束が立つので、点検し易くしておくことが重要だ。
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ベタ基礎の場合
土台の下には必ず基礎パッキンを敷く。玄関など土と木材が近くなるところは注意が必要。基礎の打ち継ぎ部分に気を付けて施工すれば、基礎内部からシロアリが上がることは無い。
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布基礎の場合
最近の新築で選択することはほとんどないが、シロアリに対しては、一番被害を受け易い形式だ。露出した土からシロアリが上がりやすい。桧や杉は食害されにくいが、今後、木神楽で布基礎で新築がある場合、よほど風や光が通るようにするか、ホウ酸塗布などが考えられる。
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なお、これは新築の場合であり、リフォームでシロアリ食害を発見した場合、その環境を変えることができなければ、薬剤を使うことになる。
今のところ、うちのお客様の家では見つけたことはないが、今後、イエシロアリ・アメリカカンザイシロアリなどが見つかった場合は、また違った対策が必要だろう。
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