屋根に桧皮を張る
そして、出来上がった円錐屋根に張るのは檜の皮、いわゆる檜皮葺(ひわだぶき)だ。檜皮葺といえば、古式ゆかしい神社などの屋根に張ってあるあれだが、あれとは使っている材料は同じだが、同じではない。もっと簡略化して葺いている。
ここの屋根張りを担当したのは、弟子の桝屋。彼は以前にも日本料理 朔の屋根を貼ったことがあるので手馴れたものだが、短く切った皮を一枚づつ重ねて貼っていくのは、それなりに根気のいる作業である。
そうして葺き上がった屋根がこれだ。
何とも美しい。
屋根の円い曲線と相まって、コンセプト通りのファンタジーな雰囲気を醸し出してきたではないか。
つづく