ではここら辺で、この円いカフェの製作工程を、順を追って説明していきたい。
まずは、このカフェの完成イメージを見ていただこう。
コンセプトはおとぎのハウス、といったところであろうか。とにかくありきたりの建物にはしないでおこう、と一人固く決意して、図面を書き進めた。
絵に描くのは簡単だが、やはり作るとなったら一手間もふた手間も掛かる。この傾斜した壁、とんがり屋根、円くなった扉などどれを取っても難儀な仕事だ。しかし、我々もっかぐらのメンバーは楽な道など選ばない。あえてこの難儀な仕事に挑戦するのだ。
しかしどれだけ難しかろうと、床面積10平米にも満たない小さな小屋である。大丈夫、何とかなる。というか成るように成る。為せば成る。
基礎
12角で作った型枠の中にコンクリートを流し込む。そしてコンクリートがよく乾いたら、その縁に沿って12角の土台を敷く。
建て前
そしていよいよ建て前だ。柱を1本づつ建ててゆくのだが、傾斜しているので最初は不安定である。しかし横梁を繋げていくに従って、しっかりと固定されていく。
12角で繋がった柱。このように円く繋がると、力が均等に分散され、倒れることはない。トンネルの天井とか、アーチ状の橋脚とかにあるように、円形のものは強いのだ。そして次回はいよいよトンガリ屋根である。
続く