いつも悩むこと〜塀の修繕工事その2

どうデザインするか

いつも悩むこと、それはどうデザインするか、だ。デザインとは意匠のことだが、それだけでなく、その構造強度、長持ちするのか、そしてメンテナンスのし易さは?なども含めて考えなければならないのだ。

さて、前回の続きで、同じお宅の塀修理の様子。これも強風で倒れた塀である。

この塀は掘っ立てであった。掘っ立てでは長持ちしないので、今度は根元部分の基礎作りから始める。

束石を据える

コンクリートの束石じゃあ雰囲気が台無しなので、ここでは石屋さんで加工してもらった束石を据え付けた。真ん中に飛び出してるボルトは、柱を固定するためのもの。

この塀は、竹と杉板で作ることとなった。どれくらいの太さの竹を使うか、どんなバランスで作るかはずいぶん悩んだところ。

この時は竹の切り旬を過ぎていたので、竹屋さんで、いい太さの竹を選んで買った。
トラックの荷台で仮並べして、板と竹のバランスを確認。うん、これならいけそうだ!

現場で組み立てる

工房で刻んだ柱を組み立てる。倒れないように後ろには控え柱を設けた。材料は杉の赤身材に、プラネットカラーを塗装したもの。

そして完成。

杉板と竹は、真鍮釘で留めてある。笠木部分は板金被せ。

いい感じの塀が出来て、私たちも満足!の図

大工歴30年、小さな工務店社長が綴る独断と偏見のBlog。 《木神楽》青山高原の麓に工房を構え、木と土の家・古民家再生・タイニーハウスなどを主に手掛ける。お役に立てることがあれば、何でもご相談を。