オイルフィニッシュとは木の良さを生かす塗装
オイルフィニッシュとは、いわゆる植物性のオイルを木に塗り込んで仕上げとすることを言う。一般的に、建築や家具に使うのは植物性の乾性油だ。強い塗膜が張るわけではないが、古くなるほどに木の色に深みが出て、さらに年数が経ってからでも、また上からまた塗り込むことができる。そうしていくと段々とアンティークのような渋い表面になっていくのだ。
乾性油とは
乾性油とは、乾いて固まるオイルのことを言う。荏油、亜麻仁油、桐油などがそれだ。乾性油は内部に浸透し、そこでゆっくりと固まる。普通の塗料みたいにパキッと表面に膜が張る訳ではないので当然汚れやすくもあるが、木の風合いが生きるので、無垢材には、断然オイルフィニッシュがオススメだ。汚れが気になる時はその上から蜜蝋ワックスなどを塗る。ワックスは使っていると剥がれていくので、定期的に塗り直しが必要である。
楠のカウンターを作る
さて、大阪で作ったカフェのカウンターには、木神楽秘蔵の楠(クスノキ)の板を使った。この板は曲がっていたので、真っ直ぐにすると幅が狭くなってしまう。だから曲がったなりに使うことにした。
カウンターとスツール、棚などは亜麻仁油塗りだが、床は保健所の検査があるので、水を弾くウレタン塗装となっている。カウンターの楠は、おそらく今でもいい香りを放っているはず。木の香りを消さないのもオイルフィニッシュのいいところだ。
こんな楠のカウンターのある円いカフェに、是非ともいらして下さい!と言っても現在は入店制限がある状態ではあるが。場所は大阪府阪南市箱浦1−59『海のカフェ高木』だ。営業時間などは変動があるので、Instagramを要チェックだ。 → 海のカフェ高木Instagram