この家では、ロフトを取り付けるのも重要なミッションの一つである。
ロフト、屋根裏部屋。
それは、本来の部屋ではなく、通常は隠される天井裏スペースを利用して作られる。
そこは、基本的に勾配天井であり、狭い。
しかしながら、そこは非日常的空間で、狭いながらも隠れ家的であり、秘密基地っぽくもあり、大人も子供もワクワクするスペースになる。
もちろんわたくしの自宅にも、広大なロフトスペースが作ってある。
今まで木神楽で建ててきた家のほぼ全てにも、ロフトスペースは取ってある。
リフォームで、ロフト付き部屋を施工した例
新築でもロフト付き
〝タイニーハウス小さく住む家〟にも、もちろんロフトはある。
そして、もちろんこの〝海が見える山の家〟のお施主様ご家族にとっても、ロフトスペースは夢の空間であり、今回何としても作らなければならないものだ。
しかし、そこには難関が待ち受けていた。
丸太の梁が邪魔をする
邪魔なんて言ってはいけない、構造的にはとっても重要な梁だ。
ロフトを取り付けるのは、吹き抜けにした元和室の部屋。
そこには瓦屋根を支えるべく太い松丸太が何本も入っていて、通常ならロフト空間は取れない。
しかしお施主様の夢を叶えるべく、我々木神楽スタッフは考えに考えた。
ロフトの高さは、高すぎても下からのアクセスが良くないし、低すぎると下の部屋を圧迫する。
そこら辺りを考えて、高さを設定する。ここでは、前の和室のちょうど天井あたりの高さに、ロフトの床を設定した。
ただこれだと、床のすぐ上を丸太梁が横切り、いまいち使い勝手はよくない。
そこで、さらに奥に一段上げて、ロフトを増設した。
奥の段は、ちょうど腰を掛けられる高さ。
丸太の梁の上に床を上げたので、あまり邪魔にならない。
こうして、少々変則的ではあるが、夢のロフトスペースが出来上がったのだ。
つづく