美杉から現場に戻った我々は、早速壁を塗る準備に取り掛かる。
今回塗る壁は、こちら、スモールハウスの正面壁。
数日前に、下地モルタルを施工済みだ。
現場で待機していた弟子の桝屋、スノーボーダー坂下と合流し、K山左官を含めた4人で壁塗りの準備を始める。
まずは、朔で拾ってきた陶器のカケラを、ハンマーでさらに細かく砕く。
それらを土に混ぜ込み、一緒に壁に塗り込むことによって、面白い壁になると考えたのだ。
もちろん、美杉町の朔由来の壁だという証でもある。
さていよいよ壁に付ける。
先ずは接着の役目を果たすモルタルを塗り、その上から、美杉で採取してきた土を塗りつけていく。
塗り方は、手でぐちゃっと。付けた土の大部分は、パラパラと下に落ち、唯一モルタル面に接着している土だけが残る。
そんな感じでどんどんと塗り進める。
そう広くない面積なので、半日ほどで終了。
そうして、塗りあがった壁がこれだ。
この状態は、まだ塗りたてなので、完全な仕上がりでない。
この後、日を置いて、乾いた壁面の余分な土を擦り落とす。
さらに接着力を高めるために、樹脂ボンドを吹き付けると、ようやく大地の壁の完成である。
続く