スモールハウスの建て前を控えた、とある秋晴れの日。
外壁の板をどう貼ろうとかの話になり、近くで以前建てた家を見に行くことになった。
メンバーは、私とスモールハウスのお施主さん、それに、最近よく木神楽に逗留しているS設計士の3人だ。
目指す先は、白山町の家具工房FROSCH。
ここが建てられてから、早7年が経つ。施主は家具職人なので、当然ながら内装工事は施主施工である。
ここに7年前の写真があるが、目的はこの外壁だ。
ここでは、ウッドロングエコという、塗料ではないが、木材を保護するものを外壁に塗ったので、その後の経過を見るのが目的である。
突然の訪問にも関わらず、施主である家具職人の森下氏は、快く我々を迎えてくれた。
そして7年経った外壁を仰ぎ見る。
たったの7年とは思えないほど、全体的に黒くなり、すでに古民家の様である。
何とも味わい深くなっているではないか。これこそ、古くなって美しくなる家であろうと思う。
使っているのは、杉の赤身板なので、水が切れるこの状況下ではそう簡単には腐らない。
さて、外壁だけでは飽き足らない我々は、森下氏の許可も得て、家の中に足を踏み入れることになる。
そこにはまるで別世界、そう、FROSCHワンダーランドが広がっていたのだ。
続く